OODAループ:PDCAでは生き残れない!?

PDCAに代わる思考法が求められている

日本企業では品質向上の技法としてPDCAサイクルが重視され重用されてきました。しかし、変動し不確定で複雑そして曖昧模糊(VUCA)の現代にはこれまでの思考では勝ち残れない不都合なことが多発しています。

日本は先進国から脱落してしまった

日本企業は1990年代は世界を席巻していましたが、2000年代にはシリコンバレーなどの企業が世界をリードしています。日本の世界の中での存在感が低くなっています。

シリコンバレーのビジネスエリートの思考法:OODAループ思考

現代の世界をリードしているシリコンバレーのビジネスエリートが身につけ実行しているのがOODAループ思考です。

OODAループとは

OODAループとは、一生を通してあらゆることに使える世界最速で最強の思考法です。あらゆる場で適用できる戦略の一般理論(grand theory) ともいわれています。シリコンバレー企業の成功で注目されるようになりました。


すべては日本再興のために

先進国で日本だけが賃金は20年以上低迷し生産性は最下位です。
私たちは日本再興のため、シリコンバレーで実証されたOODAループを紹介してきました。

導入が進んだ企業では生産性・収益性を劇的かつ継続的に向上させています。


OODAループのメリット

OODAループのメリットは、最速で結果を確実に出すことができることです。ロジカルシンキングなどのこれまでの思考法では見失いかねない人間的な要素も重視して目的の実現を確実にします。運の支配ができます。

OODAループの読み方

「みる>わかる>きめる>うごく>みなおす」の英語の頭文字からOODAループ(OODA Loop)の名称が付けられています。

読み方は、ウーダループです。ジョンボイドは当初オーオーディーエイと呼んでいましたが読みやすさからウーダループと呼ぶようになりました。


コロナ後の世界に有効な思考法

コロナウイルスのパンデミックにより、コロナ以前の世界と常識が大きく変わってしまいました。コロナ後の世界は常に一人ひとりが主体的に考え実行するOODAループが必須の世界です。OODAループに対してPDCAでは対応が後手になったり不十分だったりで生き残れません。

コロナ後の世界では、一人ひとりが主体的にOODAループ思考で行動するとともに、企業なども自律分散でOODAループを使い経営していくことが必須です。OODAループを導入してきた先進企業はコロナ禍において、メンバーが主体的に考え行動することができ、生産性そして収益性を劇的に上げています。


OODAループが使われてきた世界

OODAループは、ビジネスやスポーツそして、ゲーム、受験、就活、婚活、仕事などの日常生活の世界で広まっています。

ビジネスの世界で、シリコンバレー企業などの高い収益性や成長性を実現してきたのがOODAループです。目指すビジョンつまり成果を組織で合意してから行動します。このOODAループがコロナ時代にはあらゆる人や組織で必要とされています。

スポーツの世界でも、OODAループが優勝のために必須の思考法になっています。例えば世界上位のラグビーチームがOODAループを実践しているのは有名な話です。

OODAループは、幸せな人生を送るための人間的要素を網羅する思考法であり、ビジネスを変える組織論であり、教育現場を変える教育理論でもあります。

一方日本では、OODAループをPDCAと同列に議論することで、OODAループの本質を見失っています。これではコロナ時代に成功しません。



OODAループ実践の歴史

私たちは、200点を超えるOODAループ軍事理論および兵法や認知科学など関連分野の最新文献を研究し、シリコンバレーと日本の現場で適用してきました。ここで実証されたものが、私たちが提唱しているOODAループ一般理論です。

このページでは、このOODAループ一般理論を次の3つの点で紹介します


OODAループとは何か

みる・わかる・きめる・うごく・みなおす/みこす

OODAループは、あらゆる所で使える汎用的な思考法です。

OODAループのプロセスは、以下の五つからなっています。

・みる(見る、観る、視る、診る)    :知覚 Observe
・わかる(分かる、判る、解る)   :認知 Orient
・きめる(決める、極める)      :判断 Decide
・うごく(動く)         :実行 Act
・みこす/みなおす(見越す、見直す):フィードフォワード/フィードバックループ

思い起こしてください。人は誰もが、このOODAループの五つのプロセスで行動しています。

OODAループを正確に画像で示すと以下になります。

OODAではなくOODAループが重要

図に示されているように、OODAループは、ループが重要な意味を持っています。一方向のサイクルではありません。ショートカットのループで直観を駆使します。このループで世界最速の思考が可能となるのです。


OODAループのPDCAとの違い

OODAループは、PDCAとは全く別物です。要するに、メタ思考法のOODAループが汎用的なネットに接続したリアルタイム処理OSとすれば、継続的改善手法のPDCAは品質管理用バッチ処理アプリです。想定外のこと(VUCA)が起こるコロナ時代にはPDCAで全てのことには適応できません。詳しくはこちら▶︎「OODAループとPDCAの違い」をご覧ください。


組織向けと個人向け

それではOODAループを「組織向けOODAループ」と「個人向けOODAループ」の視点で紹介いたします。


個人向け:OODAループの使い方

OODAループ思考

OODAループは、あらゆる分野で適用される戦略の一般理論 grand theory of strategyと言われています。俊敏に判断し行動する思考法でもあります。米軍で作られ世界の軍事戦略を一変させました。現在、広くビジネスや政治そして私生活などで使われるようになりました。

OODAループを身につけると、臨機応変にテキパキと動き、頭の回転が速いと評価されます。顧客や上司そして異性から頼り甲斐があり、心地よいと思われます。


直観でうごく「OODAループ思考」

OODAループを身につけることで、最速の思考ができます。

計画を立ててから行動するといった固定観念を捨てます。計画マニュアルを鵜呑みにしてはいけません。その場をよくみて、その場で考えて行動します。

堅牢な世界観を作ることができれば、頭の回転が速くなります。OODAループの2番目「わかる」で実際の世界を観て世界観を更新していきます。

人は知らず知らずに癖や思い込みがあり、わかっているつもりが偏っていたりします。わかっていることをうごいて確かめ、みなおしていきます。

OODAループを身につけると、以下のようにして直観力が身につき、瞬時で判断して実行できるようになります。

  1. OODAループのプロセスにより、速くなります。
  2. わかっていると、みて、直ぐに気づけます。
  3. わかっていると、俊敏に動けます。
  4. 効果的な動きがわかっていると、結果を出せます。
  5. うごいて、検証し鍛錬できます。
  6. みなおして、学習できます。
  7. 直観により瞬時に決められ直ぐうごくことができるようになります。

個人向けOODAループ入門書
OODAループ思考 [入門]

日本人のために書かれたOODAループそのものの使い方マニュアルが「OODAループ思考」です。2005以来のOODAループの実務適用、2015年以来の本サイト等での論文の公開と意見交換、ジョンボイド著作と200点を越える関連参考文献の研究と実務検証に基づいてチームで完成させた力作です。「OODAループ思考」の紹介は、こちらをご覧ください。

 

組織向け:OODAループの使い方

日本型経営の限界

1990年代までの日本企業は希望に満ち溢れて活気があり、世界を席巻する勢いがありました。しかしその後の日本企業そして日本経済は停滞したままです。こんな症状が起きていませんか?

・前例踏襲ばかりで、事例がないと却下される

・指示待ち社員ばかりで、提案がない

・保身しか考えてない上司たち

・減点評価の人事制度で、誰も責任を取らない

・それで大丈夫かとチェックされるので、完璧を目指し時間ばかり浪費している

このようなドンヨリとした空気は、一人ひとりの士気をなくし活気を削ぎメンタルにも影響を与え、日本型経営は限界に来ています。

OODAループ マネジメント

OODAループを適用した経営がOODAループ マネジメントです。想定外でも迷わない自律分散組織「すぐ決まる組織」です。

シリコンバレー企業など急成長している企業の経営モデルが、OODAループ マネジメントであることから注目を浴び有名になっています。ビジョンに向けて成果を出すことを目指しチャレンジしていく経営です。以下のような今話題の次世代型組織や経営がOODAループ マネジメントです。

  • 自律分散組織
  • ワクワクする組織
  • ティール組織
  • ホラクラシー
  • ネットワーク組織
  • 全員経営
  • 幸福経営
  • 年輪経営
  • 夢中になる組織
  • セムラーイズム、マーベリック
  • アジャイル開発

これら組織転換で基盤となるのがOODAループ思考です。


OODAループの使い方 

様々な場面でOODAループが有効です。


組織向けOODAループ入門書
:すぐ決まる組織のつくり方 – OODAマネジメント入門書

OODAループの組織での使い方を解説した入門書が「「すぐ決まる組織」のつくり方 -OODAマネジメント」です。OODAループの長年のビジネス適用実績にもとづく世界初のOODAループ マネジメント入門書になります。「すぐ決まる組織–OODAマネジメント」の紹介は、こちらをご覧ください。


OODAループの導入

OODAループの導入より次世代組織への転換(エンタープライズトランスフォーメーションEX)を実現します。まず、社内研修・トレーニングから始めていきます。経営陣から現場メンバーまでを含む関係者の熱狂的な改革の動機付けを行います。

講師は、シリコンバレーの現場でのOODAループ導入をはじめ、日米の企業での改革に実績のあるOODAループ第一人者といわれる入江仁之が担当します。

コロナ禍以降、オンラインでの開催もしております。

 研修・トレーニングの詳細 ▶︎OODAループ研修・トレーニング

参加者のアンケート調査をしておりますが、熱狂的な賛同を得ています。

 研修・トレーニングの評判 ▶︎OODAループ研修参加者の声




著作:アイ&カンパニー
出典:本稿は2005年以来のシリコンバレーなどでのOODAループ実装実績に拠る提言です。
脚注:本論文はビジネスにおけるPDCAとOODAループの適用について議論しています。私たちは、OODAループを広義のOODAループ戦略一般理論つまりジョンボイド理論として定義しています。PDCAの品質統制への適用について議論するものではございません。本論文はフィードバックに基づき随時、更新しております。

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