センスメイキング:意味づけの方法論

Sensemaking


センスメイキング Sensemakingとは意味づけです。状況の動きの意味がわかりうごくことができるようになることです。観たものが何でどうなるのかを見当づけて理解し、腑に落ち納得して、行動できるようになります。

OODAループわかる(Orient)」のプロセスが、センスメイキング 意味づけになります。

センスメイキングは、観たものが何でどうなるのかを見当づけて理解し、腑に落ち納得して、行動を起こせるまでをいいます。気づいて(みてObserve、わかりOrient)、意味づけして(わかりOrient)、初めて(きめるDecide)行動(うごくAct)に移せます。

現在の情況がどのような過程で起きて、その状況がどのように変化していくのかをみて、わかり、うごけます。この情勢の変化、潮目の変化が分かって動けることがセンスメイキングです。

理解し納得し行動に移せる頭の中の認識が、世界観です。


センスメイキング:環境への働きかけ、自己成就

複雑で多面的な世界では、納得させるために、説得力ある意味づけ、ストーリー性が必要です。そしてその後は、環境への働きかけ Enactment により相互作用させます。納得がいくと、思い込みによって、自己成就 Self Fulfilling が起こされます。

対象は、予測もしていなかったこと、期待していなかったことです。想定外 unexpected です。これら想定していないことを、人間が経験して、その意味づけをすることが非常に重要です。このプロセスがないと、気づかない、あるいは気づいても行動に移せません。


誤っても早い方がいい

ミシガン大学教授カール E. ワイクKarl E.Weickは、センスメイキングは正確性よりももっともらしさが重要だといいきります。

一貫性、道理性、そして実用性、創造性が重要です。スピードと正確性のトレードオフの場合、正確性よりもスピードのほうが勝負を決します。時間が命です。限られた時間の中で詳細に観察していることによるコストは高すぎることが多いのです。躊躇していたり他のパターンが当てはまるかと考えていたりすることで、貴重な時間を浪費してしまいます。限られた時間でもっともらしさ、一貫性、道理性、創造性に注力して結果を出していきます。


ハンガリー軍のアルプス遭難

意味付けの方法論の事例として、ハンガリー軍のアルプス山脈での遭難の話があります。間違った情報であっても判断をして行動することが重要だということ示している逸話です。

ハンガリー軍のアルプス遭難」の詳細については、こちらを参照ください。




著作:アイ&カンパニー 入江仁之
出典:本稿は2005年以来のシリコンバレーなどでのOODAループ実装実績に拠る提言です。あらゆる領域で使える戦略一般理論:OODAループは、こちらで紹介しています。
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