OODA:PDCAでは生き残れない

PDCAの限界そして致命的な欠点

変わり続ける世界で勝ち残るためには、「PDCA (Plan, Do, Check, Act)サイクル」では弊害がありかえって事を悪化させます。

PDCAの限界

日本では未だ多くの方々が、「PDCAを回せ」、「すべての場面に当てはめよ」といわれます。しかし、PDCAは限定された場面でしか有効ではありません。すべてが制御できる環境下でしか適用できないのです。また速く回しても限界があるのです。

PDCAの限界そして致命的な欠点」の詳細については、こちらを参照ください。

OODAによる補完

PDCAの限界を克服し、勝ち残る力を与えてくれるのが、以下に紹介する「OODA loop」(ウーダループと発音)です。PDCAサイクルの限界を補完してくれます。特に、日本企業が弱かったビジョンから戦略そしてその実行の領域をOODAループがカバーしてくれます。

「OODA(Observe, Orient, Decide, Act)ループ」とは、命をかけてオペレーションをしている軍隊で採用されている勝ち残るための判断力です。

特に日本企業は、PDCAサイクルに固執せずに、OODAループを取り入れることが求められています。旧来の意思決定力だけに頼ることなく環境に適した瞬時の判断力をはじめとした新たな思考力を活かして、はじめて勝ち残ることができます。

PDCAの限界を補完するOODA」については、こちらを参照ください。

時代は変わっています。現在、持続的な成長をし勝ち残っている企業はOODAの本質を見極めて経営に活かしています。

経営側の期待が先行し管理統制型になるPDCAを回している企業と差がつくばかりです。


OODAループとは、

「OODAループ」とは、元米国空軍パイロットのジョンボイド大佐が提唱した判断力の理論です。朝鮮戦争の空中戦で、味方一機が敵機十機を撃墜したと言われる方法が原点です。孫子の兵法などの戦略論やトヨタ経営方式を基に開発されました。

2003年のイラク戦争までに米国陸軍でも導入され、その後米軍で全面的に採用され、世界各国の軍で採用され軍事の世界では標準になっています。絶対的な命令統制(Command & Control)の軍隊が、PDCAサイクルではなくOODAループを採用しているのです。


OODAの事例

変化を「みて(Observe、観察)」「わかる(Orient、見当)」つまり「気づき(センスメイキング、意味の形成による情勢判断)」、そして 「きめて(Decide、判断)」「うごく(Act、行動)」というループを光速で回転させます。
米軍そしてNATO軍はOODAの考え方により戦略を全面的に変えました。そして湾岸戦争などで多くの成功を収めています。それと同じように先進企業はPDCAサイクルから OODAループに移行しています。日本では知られていませんが、すでにアメリカ シリコンバレーのIT企業はOODAでオペレーションをしています。

OODAループを理解いただくために、軍事の具体的な実例を用いて説明します。現在、地球上で最強の軍隊が 米軍ですが、彼らはベトナム戦争の時代には計画・実行・統制サイクルをベースに組織を運営していました。ホワイトハウスの「ウォールーム(戦略司令室)」で作戦指揮計画を立て、地球の裏側でそれを実行させるというやり方で動いていました。そして失敗しました。

911911の時も「ウォールーム」から「シチュエーションルーム」に司令室の名前は変わりましたが、やっていることは同じでした。現場から離れた場所に幹部らが集まり、そこで議論して計画を立て、その計画を前線の部隊に実行させていました。依然として計画・実行・統制サイクルを回し、そしてやはり失敗したわけです。

Bin Ladin

それに対して2011年のウサマ・ビンラディンの急襲作戦で米軍はまったく違うやり方を取りました。この時もオバマ大統領をはじめとする安全保障会議の責任者たちは全員ホワイトハウスの地下にあるシチュエーションルームに詰めていました。しかし、そこで議論をしていたわけではなく、最前線の状況をモニターで見ていました。現場と情報を共有し、その場で意思決定が下され作戦に成功しました。


次世代OODA:ネットワーク中心戦「NCW」、パワートゥザエッジ「P2E」そして、第6世代OODA

その後OODAループは、米国空軍においてネットワーク中心戦(NCW, network centric warfare)、パワートゥザエッジ(P2E)、そして第6世代OODAに展開され発展してきています。

この次世代OODAに基づいて構築したビジネスOODAのモデルが、第6世代経営戦略です。


OODAループについての多くの誤解

最近はOODAループを知っている人は増えてきましたが、誤解が多くみられます。

その代表的なものが、OODAも、PDCAと同様に、単純にサイクルを高速で回せばいいと考えている例です。PDCAを爆速で回せという思考に影響を受けています。

OODAループの誤解」の詳細については、こちらを参照ください。


実戦で使われる光速OODA

軍事の実戦で適用されるOODAループは、以下の図に示したように単純なサイクルではありません。見当づけ(Orientation、オリエンテーション、わかること)を起点とする光速のOODAループになっています。

この軍事OODAは、ビジネスの実践においても同様に適用する必要があります。

ビジネスの実践で使われるOODAループはダイナミックで高速化された光速OODAともいわれているものです。


ビジネスで使われるビジネスOODA

私たちの日常のビジネスで役に立つOODAループは、軍事OODAをもとに「これからの世界で勝ち残るための判断力」として開発されたモデルです。ビジネスOODAともいわれています。

OODAループのコンセプトを日常のビジネスの世界に独自に適用して実績をあげています。

ビジネスにおいて勝ち残るために有効な次世代の発想法、思考、組織と業務モデルなど包括的なものとなっています。

これまでに、日本の主要な大手先進企業に適用してきております。これら先進企業は、現場が判断力を発揮できる組織となり、抜本的かつ持続的な成長を実現させてきています。


一秒の判断力:OODA

ビジネスにおいて何よりも重要なのが、現場の一秒の判断力です。

光速OODAを適用することによってはじめて、一秒の判断力を身につけることができるのです。

一秒の判断力」という切り口で、難解なビジネスOODAを説明するとわかりやすくなるかもしれません。一秒の判断力については、こちらを参照ください。


判断力を発揮できない日本の組織

日本企業

残念ながら多くの日本企業は、この現場に一秒の判断力を発揮させることに経験がありませんでした。マニュアルに依存し、指令を出す上位組織からの指示を待つ風土が根付いています。

日本の官僚組織

官僚組織も全く同様です。ほとんどの事柄がルールで縛られています。これに準拠しないことは違法と扱われる空気があります。

日本の組織への処方箋:OODA

VUCAの時代の今日、想定していなかったことが起きて取り返しのつかない事態になることが頻発しています。判断を遅らせるこれら組織的な風土を変えると同時に、判断をする能力を強化していかなくてはなりません。

この道しるべとしてOODAを活用できます。


ビジネスOODAの適用にあたっての注意点

OODAの本質は全ての次元において従来の論理的かつ分析的なアングロサクソン流のモデルと異なります。

ビジネスOODAは、組織構造や文化を含んだ包括的な転換を必要とします。

幸いなことにOODAは現場主義などの日本的な文化を基盤にしています。部分的な欧米流の経営理論から包括的な現場主義の経営への転換が肝要となっています。

私どもの10年以上に及ぶ主要大手企業においての関与の経験からアドバイスできるのは、部分的な取り組みではOODAの本質の理解を誤り弊害をもたらすということです。分析的に把握するのではなく、包括的に取り組む必要があります。

ここでは、以下にOODAに基づく経営改革の事例を紹介することによりビジネスでのOODAの使い方の説明とします。


自律分散組織、ネットワーク組織そして、ワクワクする組織

ビジネスOODAを組織に実装するためには意識改革を含めた企業改革が必要です。OODAをビジネスに適用した組織モデルには「自律分散組織」「ネットワーク組織」そして「ワクワクする組織」があります。これらの組織についての詳細は「自律分散組織」「ネットワーク組織」そして「ワクワクする組織」を参照ください。


ビジョンによる心の統合:VSA

OODAの重要な要素に、ビジョンによる組織の一人ひとりの心の問題があります。一人ひとりの心を統合できて組織が「勝ち残る力」を持てます。長期的な計画に置き換わるのがビジョンです。この概要を「ビジョン・戦略・活動方針:VSA」に紹介しています。


事業創成(イノベーション)方法論:RPAD

アメリカの起業家エリック・リースが提唱するリーンスタートアップも、OODAのコンセプトに影響を受けて起業(スタートアップ)の方法を構築していると考えられます。

私どもは、大手企業におけるイノベーションの実現、事業創成において「勝ち残る力」OODAを適用し実績をあげてきました。これらの知見に基づき、OODAをもとにエコシステムの創出、システムロックイン戦略の構築などを包括的に扱う次世代の事業創成方法論:RPADを開発しております。RPADは、大手先進企業に適用しその有効性が実証されています。詳細は「事業創成方法論:RPAD」を参照ください。


次世代働き方・業務改革方法論:PMQIR

自律分散により一人ひとりがモチベーションをあげやりがいを持って仕事ができる企業文化を作り上げ、生産性を飛躍的に向上させる方法論が「PMQIR」です。昨今、ブームとなっています「働き方改革」とは異なります。

詳細は「次世代働き方改革・業務改革方法論」PMQIRを参照ください。


第6世代経営戦略

時代は、第6世代OODAを踏襲した第6世代経営戦略を導入する段階になってきています。私どもの提言「第6世代経営戦略」を参照ください。


ビジネスOODAの実装

ビジネスOODAを備えた組織へ転換するには時間を要します。短くて2年以上、多くの企業が5年ほどかけて組織転換を果たしています。

加えて、OODA実装を現状分析し実行計画を策定してから導入するといった従来のPDCAの方法で進めていては、OODAの考え方を最初から阻害したままでOODAの導入になりません。

しかし、効果は絶大です。OODA型の企業とPDCAにこだわっている企業とでは差がつき、その差はますます広がっています。実質的に退場している企業がPDCA型企業がであることからも明らかです。

先進企業がビジネスOODAの実装で取り組んできた論点については、こちらを参照ください。


OODA 本の出版

OODA書籍の出版を準備しています。本の内容についてご要望ご意見などをお伺いできれば幸いです。アンケートの回答をこちらにてお願いします。ホワイトペーパーをお礼に贈呈します。


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