OODAループの具体例:起業・スタートアップ

脱サラ・起業(スタートアップ)

東大を出て一流企業に就職して活躍していた30代前半の青山さんの話です。青山さんはある時、今のサラリーマン人生を歩んでいて大丈夫かと疑問に思い、奥様の地元で農産品の製造販売の事業を立ち上げました。

ビジネスプラン

青山さんは起業するにあたり、大学そして会社で学び実践してきたやり方をそのまま行えばいいんだと考え、時間をかけて行ったのがビジネスプラン(事業計画)の作成です。 パワーポイントで作ったビジネスプランは数十ページに及びます。目的、事業領域、商品コンセプト、商品ラインアップ、商流、損益の経年推移計画、組織体制を網羅したものです。在職中に完璧なビジネスプランを作成でき、青山さんは大満足、自信満々です。

離職・事業スタート

意気軒昂に、ビジネスプランに従い、奥様の地元に家族とともに引っ越し、事業を始めました。

実際の現場

いざ、ビジネスプランに従い仕事を始めましたが、ビジネスプランになかった想定外のことばかりが起こります。商品となる農産品を作ろうと始めるのですが、農業の経験がありません。農地はビジネスプランのとおり、借りることはできましたが、農作物の作付けがうまく行かず、思うように生産量が確保できませんでした。 商流として考えていたネット販売も、マーケットでの認知度が無く、同様な商品が多くEコマースサイトに載っていて、注文もほとんど来ません。 ことごとく、ビジネスプランの想定にない事態が起き続けます。

隣で見ている奥様の目は冷ややかです。 
「机に向かって完璧なビジネスプランを作っていたけど、現場のことを何も知らないのよね。」 
「どうしたら気づくのでしょうか。」

青山さんは、これまでの大学までの知識、企業での経験が全く役に立たないことを思い知らされました。

救世主の出現

そんな青山さんの目に飛び込んできたのが、シリコンバレーなどのビジネスエリートが実践している思考法で、戦略一般理論というものです。

これがOODAループでした。

早速、書籍を取り寄せ、講演会にも足を運び、むさぼるようにOODAループを勉強しました。

どうにか、OODAループの考え方を理解することで、成功への道筋が見えてきました。

青山さんは、今まで自分がどう育ってきたのが、やっと気づいたような気がします。
「正解がある閉じられた世界で優等生だったんだ。優等生はプライドが邪魔するだけだ。優等生が得意なビジネスプラン(PDCA)は、生き残っていくためには何の役にも立たない。」
「思い悩んで、現場で這いずり回ってやってみて、その中でうまく行ったものが本当の正解だったんだ。」


リーンスタートアップ ▶︎リーンスタートアップの限界とOODAループ事業創成方法論 RPAD

青山さんが学んだOODAループは、スタートアップや事業創成の領域ではリーンスタートアップが有名でした。VUCAの時代にリーンスタートアップの限界を解決するのがOODAループ事業創成方法論「RPAD」と言われています。



一般個人向け:OODAループの使い方

個人がOODAループを日頃の生活や仕事に生かしていく方法、思考法を紹介した入門書がOODAループ思考[入門]です。個人がどのようにOODAループを使ったらいいかを、わかりやすく述べています。

組織向け:日本企業へのOODAループ適用

2005年以来、日本企業へOODAループ導入適用をしてきました。劇的な成果が出ています。具体的な内容は、書籍で紹介しています。世界初のOODAループ マネジメント入門書 入江仁之著 『すぐ決まる組織のつくり方 ー OODAマネジメントです。




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著者:アイ&カンパニー 入江仁之
出典:本論文は2005年以来のOODAループ実装結果に拠る提言です。
脚注:本論文はビジネスにおけるPDCAとOODAループの適用について議論しています。
   PDCAの品質統制への適用について議論するものではございません。
   本論文はフィードバックに基づき随時、更新しております。
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