企画/説明資料の目的
企画/説明資料の目的は、きっかけを作り、問題を明確化して、事実を共有し、聞く人、見る人の心を動かし共感を得て、納得を得るためです。
A3説明資料とは
A3説明資料は、A3用紙一枚で説明する方法です。企画/説明資料の目的を達成するための資料として有効です。
A3用紙一枚に、以下に示すストーリー構成でメッセージ(結論)を図式化して示します。
従前は、トヨタやNTTなど歴史ある大手企業では全社的に採用されておりました。投資計画などの企画を一件ごとにA3資料にまとめて経営会議で投資決定をしてきました。
A3一枚にまとめ上げるには、習熟が必要です。このため、中には、A3プレゼンテーション資料の作成のトレーニングを設け、全社でコンテストを行い優れたA3資料作成者を表彰する制度を設けていた会社もあります。
A3説明資料の利用場面
従来、A3を社内企画書として適用してきた企業は多くありました。これはプリントアウトしてA3資料を挟んで上司と向き合って、あるいは、会議形式で資料をもとに議論をする形態が中心であったためです。
A3説明資料は、十分な検討が必要となる投資計画など、A3説明資料の強みを生かせる場面で使うことが有効です。
A3説明資料の作り方:ストーリー組立とレイアウト
企画/説明資料をA3一枚にまとめるには、以下のようにストーリーの組み立てをして、この流れでA3一枚のレイアウトにまとめることが効果的です。
- Why:根拠を明らかにして、目的、目標を設定します
- Why 1:前提/背景、きっかけを作ります
- Why 2:問題のブレイクダウン、問題を明確化します
- Why 3:真因/根本原因を見極め、究明事実を共有します
- Why 4:機会を洗い出します
- Why 5:達成目標の決定、聞く人、見る人の心を動かす、共感を得ます
- What:企画/対策の実施内容を立案します
- Where:場所、地域を特定します
- How:企画/対策の実行方法を決定します
- When:実行スケジュールを策定します
- Who:実行体制を決めます
- How Much:投資効果、納得を得ます
A3説明資料の弱点
関係者が出席するミーティングでプロジェクターを使ってプレゼンテーションをする機会が多くなり、パワーポイントでのプレゼンテーションが増えてきました。
プロジェクターで投影するにはA3サイズが適していません。加えてA3資料作成には熟練が必要です。一方、パワーポイントは見栄えがいいものが容易に作れることから、最近はパワーポイントが主流になってきています。
パワーポイントでの説明資料作成
ただし、パワーポイントでは、A3の強みに示したような全体の論理的な起承転結を示すことが難しい面があります。
「パワーポイントの弱点の克服方法、パワーポイント資料の作り方」の詳細については、こちらを参照してください。
理想の会議資料:文書
パワーポイントではバカになるとして、パワーポイントの使用を止めている組織が増えています。
そこでは、理想の会議資料として、4-6ページの文書が使われています。
「会議の仕方:パワーポイントではバカになる」の詳細については こちらを参照ください。
そもそも会議が必要ですか?
何のための会議か、目的から見直す必要があります。組織改革の課題です。事例を踏まえた解決策については下記の書籍「「すぐ決まる組織」のつくり方 ー OODAマネジメント」で紹介しています。
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