参考文献・出典 [読者限定]

入江仁之著「『すぐ決まる組織』のつくり方:OODAマネジメント」フォレスト出版 をお読みいただきましてありがとうございます。如何でしたでしょうか。

本文中の記述についての注記および出典、そして本書を執筆するにあたり調査し参考とさせていただきました文献を掲載いたします。


注記と出典

「『すぐ決まる組織』のつくり方OODAマネジメント」の注記と出典を、各章毎に記します。

はじめに
  • アマゾンのビジョン「私たちのビジョンは、地球で最も顧客中心の企業であることです。人々がオンラインで購入したいと思うどんなものでも来て掘り出し見つけ出せる場所を作ります。」
    Our vision is to be Earth’s most customer centric company; to build a place where people can come to find and discover anything they might want to buy online (URL)
  • OODAループはNATO北大西洋条約機構など西側各国だけでなく中国、ロシアやテロ組織までをも含む世界中の軍事戦略を大転換させました。
    Friedman, Brett (2015) John Boyd’s Revenge: How ISIS Got Inside Our OODA Loop Center for Security Studies, Eidgenössische Technische Hochschule Zürich
    日本の自衛隊ではOODAループではなく、IDAサイクルを重視しているそうです。情報Information 、決心Decision、実行Action の頭文字です。OODAループとの大きな違いは、「Orientationわかる」が抜けていることです。
  • OODAループは、あらゆる分野で適用できる戦略の一般普遍理論 grand theory of strategy と、コリン・グレーなどに言われています。コリン・グレーはクラウゼウィッツの戦略論を現代社会に当てはまるように更新し、米英の国防アドバイザーを務めた、世界的に有名な戦略の理論家です。
    Gray, Colin S. (1999) Modern Strategy, Oxford University Press, P.91
  • ジョン・ボイド John Boyd は、一つの言葉で複数の意味を持つ言葉を好んで使っていました。これに従い、OODA Loopをみる・わかる・きめる・うごく・みなおす/みこすと訳しております。例えば、Observeを「みる」とし、見るや観るなどを含んでいます。
    Coram, Robert (2002) Boyd: The Fighter Pilot Who Changed the Art of War, Little, Brown and Company P.321

第1章 想定外の事態に威力を発揮するOODAループ

  • Orient「わかる」とは、世界観 world view を作り更新していくことです。ジョン・ボイドは論文で、世界観を持つとは「メンタルモデルの世界を、変化し発展する観察された現実の世界に一致させる、自然を本質的に理解する弁証法dialectic の活動」と述べています。これが「Orient わかる」と解釈できます。弁証法とは世界を認知していくことです。変化する世界との対話や推論を通して認識していき、世界観を組み立てていく基盤になります。抽象的な原理を認識する形而上学 metaphysicsの対立概念です。
    Boyd, John, (1976) Destruction and Creation
  • アルバート・アインシュタインAlbert Einsteinを始め、さまざまな分野のプロフェッショナル、達人は、直観を駆使していることがわかっています。アインシュタインは、「直観が神から与えられた能力だが、私たちは社会を作り社会に使われ、この能力を忘れ去っている The intuitive mind is a sacred gift. We have created a society that honors the servant and has forgotten the gift.」といっています。
    Klein, Gary (Revised ed. 1999) Sources of Power: How People Make Decisions, The MIT Press
  • 「みなおす」とは、やってみて、もう一度、行動方針や戦略、場合によってはビジョンをも考え直すことです。これはダブルループ学習(Double Loop Learning)と呼ばれます。クリス・アージリス Chris Argyris とドナルド・ショーン Donald A. Schön は、「学習する組織」という考え方を提唱し、変化に適応していくためには、それまでの前提、世界観を見直していくダブルループ学習が不可欠だと主張しました。
    Argyris, Chris; Schön, Donald A. (1978) Organizational Learning: A Theory of Action Perspective Addison-Wesley
  • 大脳皮質 楔前部で「わかる」を処理します。田中啓治リーダー率いる理化学研究所のチームの研究により、プロ棋士の瞬時に情勢を判断する「わかる」は、脳の「大脳皮質楔前部」(けつぜんぶ) Precuneus が活動することにより行われていることが明らかになっています。楔前部は空間視覚を司る部位です。知覚能力に関係しています。空間視覚的に記憶をしておくことにより、わかる力が向上すると考えられます。
    Wan. Xiaohong; Nakatani, Hironori; Ueno, Kenichi; Asamizuya, Takeshi; Cheng, Kang; Tanaka, Keiji (January 2011) The Neural Basis of Intuitive Best Next-Move Generation in Board Game Experts Science 21 Vol. 331 no. 6015 P.341-P.346
  • 大脳皮質と脳幹をつなぐ大脳基底核で直観「きめる」を処理します。田中啓治チームは将棋のプロ棋士を対象に直観の脳の実験をしました。この研究により、直観は無意識に任されて処理されていることがわかりました。意識により判断する前頭前野ではなく、無意識の並列分散処理をこなす「大脳基底核」の「尾状核」Caudate Nucleusといわれる「大脳皮質」と「視床・脳幹」を結びつける脳の中央付近にある部位で司られていることが明らかになったのです。基底核の尾状核で直観が行われます。
  • 朝鮮戦争(1950‐1953)の空中戦でジョン・ボイド大佐率いる味方一機が敵機十機を撃墜したとされます。
    Osinga, Frans P.B. (2007) Science, Strategy and War: The Strategic Theory of John Boyd, Routledge P.22
  • 第一次湾岸戦争(1990-1991)では、ディック・チェイニー Dick Cheney 国防長官の下に、ジョン・ボイドが戦略立案で重要な役割を担い、OODAループが適用されました。機密のオペレーションであったことから、ジョン・ボイド自身は関与について話すことはなかったとのことです。
    Coram, Robert (2002) Boyd: The Fighter Pilot Who Changed the Art of War, Little, Brown and Company P.422
  • 第一次湾岸戦争では、第二次世界大戦やベトナム戦争での多大な犠牲などの研究と反省から、効果起点から必要最低限のオペレーション(作戦)を逆算するという考え方、EBOエフェクトベースオペレーション Effects-Based Operation が実行されました。
    Deptula, David A. (2001) Effects-Based Operations- Change in the Nature of Warfare, Aerospace Education Foundation (PDF)
  • 2003年の第二次湾岸戦争(イラク戦争)では、巡航ミサイルとステルス爆撃機による攻撃からイラクほぼ全域の制圧まで26日間で軍事作戦を終結させるという結果を出しました。
    Torreon, Barbara Salazar (2017) U.S. Periods of War and Dates of Recent Conflicts Congressional Research Service (PDF) P.8
  • アメリカではシリコンバレーをはじめとするビジネスの世界でも適用され、ほとんどのビジネススクールで教えられるにいたっています。アメリカではトランプ大統領もOODAループを身につけているといわれています。本人は明言されていませんが多くの方々が認めています。
  • ボイドは「五輪書」を熱心に熟読していて、「O」「O」「D」「A」に「ループ」で「OODAループ」の5つの構成項目からなっているほどです。
    Coram, Robert (2002) Boyd: The Fighter Pilot Who Changed the Art of War, Little, Brown and Company P.446
  • PDCAという言葉ができたのは日本です。戦後、来日した統計学者デミング William Edwards Deming による統計的品質統制 SQC, Statistical Quality Control をテーマにした講演がきっかけです。
    Deming, William.E. (1950) Elementary Principles of the Statistical Control of Quality, JUSE
  • ウォルター・シュワート Walter Andrew Shewhart が「仕様Specification →生産Production → 検査Inspection 」からなるシュワートサイクル Shewhart Cycle を提言しました。
    Shewhart, W. A. (1939) Statistical Method from the Viewpoint of Quality Control, Department of Agriculture
  • 日本ではデミングが日本科学技術連盟(日科技連)の講演でPDCAを紹介したとされていますが、デミングはPDCAとは言っていません。
    Moen, Ronald and Norman, Clifford (2009) The History of the PDCA Cycle, Proceedings of the 7th ANQ Congress Tokyo 2009
    Moen, R.; Nolan, T. and Provost, L (1991) Improving Quality Through Planned Experimentation, McGraw-Hill
    Moen, Ronald (2009) Foundation and History of the PDSA Cycle (PDF)
    Moen, Ronald and Norman, Clifford (2009) Evolution of the PDCA Cycle (PDF)
  • デミングは、アメリカ会計検査院 GAO の公聴会で、デミングサークルとPDCAは関係がないと発言しています。
    The United States General Accounting Office, GAO (1980) Proceedings of a GAO Roundtable Discussion on Product Quality – Japan vs. United States
  • デミングは、PDCAは正しくないと注意を促していました。
    Moen, Ronald and Norman, Clifford (November 2010) Clearing up myths about the Deming cycle and seeing how it keeps evolving, ASQ Quality Progress (PDF) P.26
  • チェック check は「コンプライアンスcompliance」、つまり計画への準拠、服従が求められます。「アクション」は改善するとされています。そうするとチェックして止めるっていうサイクルが入っているがために、組織のなかで止まってしまうのです。
    Deming, W.E. (November 17, 1990) Personal letter to Ron Moen
  • デミングは没年の1993年にはシュワートサークルを再修正し「学習と改善のためのPDSAサイクル(Plan(計画)、Do(実行)、Study(調査)、Act(改善) Cycle)」と呼びました。
    Deming, W.E. (1993) The New Economics, MIT Press P.35
  • PDCAに影響を与えたのが、フレデリック・テイラー Frederick Winslow Taylor の科学的管理です。
    Taylor, Frederick Winslow (2008) Shop Management, NuVision Publications
  • アルビン・ブラウン Alvin Brown は「経営組織 Organization of Industry」で管理のサークル Circle を提言しました。
    Brown, Alvin (1947) Organization of industry, Prentice-Hall, inc. P208

第2章 「世界観:VSA」を全員で共有することで、組織は大きく飛躍する!

  • 直観と直感は違います。理化学研究所が脳科学の観点からこれらを定義しており、その定義を踏襲します。
    田中啓治 (取材・構成/林愛子) (April 2011)「直観をつかさどる脳の神秘」RIKEN NEWS P.2
  • 直感 inspirationは、降ってわくようにひらめくものです。直感は集合意識や超意識と呼ばれる領域から受けとるという意味で受動的です。偶発的なものです。自意識を手放すことで直感の質が高まります。
  • ゲイリー・クライン Gary Klein の研究では、20年以上の経験を持つ消防士などプロフェッショナルは意外なことにほとんどの人が、選択肢を洗い出してその中から分析して選ぶことなく、その場の情況から最適なイメージと情況を照らし合わせて直観で判断して行動することが明らかになっています。
    Klein, Gary (2003) The Power of Intuition: How to Use Your Gut Feelings to Make Better Decisions at Work, Crown Business
    Klein, Gary (Revised ed. 1999) Sources of Power: How People Make Decisions, The MIT Press
  • 直観が間違えるリスクを指摘したのが、ノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマン Daniel Kahneman です。ゲイリー・クラインは直観について研究し直観の適用の仕方を究明してきた学者です。人間がいかにして選択肢を比較検討しないで迅速な判断ができるかを、再認主導判断:RPD Recognition Primed Decision モデルにより説明しました。
    ゲイリー・クラインとダニエル・カーネマンのどちらが正しいかを研究した成果が発表されています。共同研究の結果、直観が信用できる条件が挙げられました。
    ・知識や技能、解決パターンを十分に学習できている
    ・一定以上の訓練時間を経ている(チェスの場合、一万時間以上と言われています)
    ・技能や思考パターンを学習する環境が準備されている
    ・優れた指導者からフィードバックが得られている
    ・学習したことを実際に応用して練習する、積極的な学習意欲、やる気などがある
    ・訓練によって主観と自信過剰が抑制できるようになる
    Kahneman, Daniel and Klein, Gary (2009) Conditions for intuitive expertise: A failure to disagree. American Psychologist, Vol 64(6) (URL)
  • 将棋は一つの場面で約80通りの可能性があるといわれています。その中から直観により最善手が瞬時に分かるといいます。羽生義治氏が使われている直感は直観と区別されていないと思われ、彼の直感といわれるのは理化学研究所の定義によると直観に該当すると考えられます。
    羽生義治(2012)「直感力」PHP研究所
  • 将棋で次の手の選択肢が多すぎて読みきれないほど複雑な局面になってきますと、プロ棋士でも先の手を読みきれません。その時に先の手が瞬間でわかることがあるといわれています。考えるのではなく捉えるといわれます。
    羽生善治(2018)「瞬間を生きる」PHP研究所 P.64
  • 理化学研究所がアマチュア棋士を対象にして4ヶ月にわたって集中的に詰め将棋の鍛錬をしてもらいました。するとアマチュア棋士にも直観力が身についたのです。短時間で詰め将棋を解く能力が向上したのです。鍛錬後にはプロ棋士と同様に、脳の中では大脳基底核が使われていました。
    Wan. Xiaohong; Takano, Daisuke; Asamizuya, Takeshi; Suzuki, Chisato; Ueno, Kenichi; Cheng, Kang; Ito, Takeshi; Tanaka, Keiji (November, 2012) Developing Intuition:Neural Correlates of Cognitive-Skill Learning in Caudate Nucleus The Journal of Neuroscience 28 32(48) P.17492–P.17501 (PDF)
  • 大脳基底核が大脳皮質の行動プランや運動プログラムを無意識に自動的にかつ正確に時間と空間の活動として調整していると推測されています。
    高草木薫(2009)「大脳基底核による運動の制御」臨床神経
  • ビジョン vision を、ジョン・ボイドは壮大な理想、最重要なテーマ、目的としています。
    Boyd, John Richard (1986) Patterns of Conflict P.144
  • ジョン・ボイドによる戦略 strategy の定義は「多くの混迷をもたらす出来事が起こり数多くの利害が対立するしばしば予測不可能な展開をする世界において、変化する多様な意思を織り込み私たちの力を調和させ集中させることにより特定の目指すべき目的を実現する根幹の方策」です。
    Boyd, John Richard (1987) The Strategic Game of ? and ? P.58
  • ジョン・ボイドは心理学の研究に先駆けて1976年にメンタルモデルの概念を提起しています。彼は、メンタルイメージ、メンタルコンセプトという用語を使っています。
    Boyd, John Richard (1976) Destruction and Creation
  • 日本では「戦略がない」とマイケルポーター Michael E. Porter ら経営学者からよく指摘されます。日本企業の特に製造業は他社模倣が多く、戦略がないと指摘されています。
    Porter, Michael E., (November-December 1996) What is Strategy? Harvard Business Review P.63
  • ロバート S. キャプラン Robert S. Kaplan とデビッド P . ノートン David P. Norton がバランス・スコア・カード(BSC)を提言しました。
    Kaplan, Robert S.; Norton, David P. (1996) The Balanced Scorecard: Translating Strategy into Action Harvard Business School Press
  • マーク・ホダック Marc Hodak の調査によると、バランススコアカード(BSC)による数値目標実績管理に基づき業績給を支給している企業はS&P 500の15 %を占めましたが、その他の企業より平均3.5 %業績が低かったことが明らかになっています。
    Marc, Hodak (2005) Pay for Performance: Beating Best Practices, The Journal of Applied Corporate Finance (URL)
  • 行動に金銭を与えるなどの外発的な動機付けを行うと、やる気がなくなってしまいます。このモチベーションが低下する現象を「アンダーマイニング効果」undermining effect、あるいは、抑制効果といいます。エドワード L. デシ Edward L. Deci による実験で脚光を浴びるようになりました。
    Deci, Edward L., (1971) Effects of externally mediated rewards on intrinsic motivation. Journal of Personality and Social Psychology, 18(1), P.105-P.115
  • 「VUCA」は「状況をどれだけ知っているか」「行動の効果をどれだけ予測できるか」という2つの軸で4つのレベルに分けることができます。
    Bennett, Nathan and Lemoine, G. James (January 2014) What VUCA Really Means for You, Harvard Business Review (PDF)
  • VUCAは1991年にアメリカ陸軍戦略大学校 US Army War College によって発表された軍事用語でした。ビジョンとVUCAの関係を議論されています。
    Kennedy, Claudia J. (May 1991) Strategic Vision – A Leader and a Process Army War College (PDF) P.35-P.40

第3章 「自ら考える」モチベーションの高い組織を作る「人事制度:GPDR」

  • アメリカCIA機密文書「組織を潰すスパイ実践マニュアル」
    第二次世界大戦中のアメリカ軍の特務機関で諜報機関、CIA中央情報局の前身Office of Strategic Servicesが1944年1月17日に出した「Simple Sabotage Field Manual」です。2008年に機密解除され公開されました。
    Office of Strategic Services (1944), Simple Sabotage Field Manual
  • ドレイファス兄弟の研究
    Dreyfus, Stuart (June 2004) The Five-Stage Model of Adult Skills Acquisition Bulletin of Science Technology & Society, Volume: 24 issue: 3, SAGE Publications p.177 – p.181
    Dreyfus, Stuart and Dreyfus, Hubert (Feb 1979)The Scope, Limits, and Training Implications of Three Models of Aircraft Pilot Emergency Response Behavior, University of California, Berkeley Operations Research Center (PDF)
  • イスラエルの保育園を対象にした調査
    Gneezy, Uri  and Rustichini, Aldo (January 2000) A Fine is a Price、Journal of Legal Studies, vol. XXIX The University of Chicago

第4章 組織の生産性を劇的に上げる付加価値ベンチマーキング「PMQIR」

  • PMQIR方法論
    入江仁之 (2017年03月号)「現場力やPDCAでは解決しない -業務改革『PMQIR方法論』-」ロジビズ、ライノス・パブリケーションズ

第5章 日本型組織の の症状、OODAループによる 組織の成功原則

  • OODAループによる 組織の成功原則は、ジョンボイド戦略理論と彼が参考とした文献を集大成してまとめたものです。組織の成功原則は、孫子の兵法に多くの共通項があります。以下に各成功原則に関連するジョン・ボイドらが使った主なキーワードを紹介します。
    成功原則その1:ハイゼンベルクの「不確定性原理」、ゲーデルの「不完全性定理 」、シチュエーションアウェアネス
    成功原則その2:メンタルイメージ、アナリティクス、インテリジェンス、ナレッジマネジメント
    成功原則その3:Behändigkeit(俊敏性)、Blitzkrieg(電撃戦)、センスメイキング
    成功原則その4:EBO Effects Based Operation(効果起点オペレーション)
    成功原則その5:Chi Cheng(奇正)、Schwerpunkt/Nebenpunkte(重心/副題)、Counter-blitz(対電撃、機動戦)、有構無構
    成功原則その6:トヨタ生産方式、無理むら無駄、費留(無駄な費用をかけてぐづついている)
    成功原則その7:認知バイアス、詭道(心理戦略)、Mental isolation(頭が真っ白な状態)、Destroying Sacred Cows(交戦意志の壊滅)
    成功原則その8:ネットワーク中心戦(Network Centric Warfare、NCW)、パワー・トゥ・ザ・エッジ(Power to the Edge, P2E)、エッジ組織(Edge Organization)、Auftragstaktik(ミッションコマンド、Mission-type tactics)、自己決定理論
    成功原則その9:Einheit(ユニット、Unity/Mutual Trust)
    成功原則その10:Fingerspitzengefühl(Intuitive feel、直観的な才能)、Implicit Guidance and Control(暗黙誘導)
    成功原則その11:Discipline(克己)、Test(検証)
    成功原則その12:ループ、フィードバック、フィードフォワード
  • 集中ばかりしていると脳は疲れてしまいます。非集中(Unfocused Mind)になることが重要だということが最新の脳科学の研究で明らかになってきました。非集中とは脳がその瞬間に瞬時に動けるようにするために脳をリラックスさせている状態です。脳をリラックスさせ疲労をなくします。非集中のときに活発に活動している脳の領域があることがわかってきました。デフォルトモードネットワークDMNです。DMNは集中している時には活動を抑えている脳の領域です。
    Kucyi, A.; Hove, M. J.; Esterman, M.;  Hutchison, R. M.;  Valera, E. M.; (2017 March) Dynamic Brain Network Correlates of Spontaneous Fluctuations in Attention Cereb Cortex.  1;27(3): 1831-1840
  • ヒトの脳は約1250グラムあり、酸素消費量とブドウ糖消費量は全摂取量の約25%を消費しているといわれています。集中していない時にもDMNが活動してブドウ糖を消費しています。集中と非集中の両者の効果を知りオンオフのリズムを知ることが大切です。集中していては大きな動きをみのがしかねません。集中するだけでブドウ糖の消費をしてしまうことのないようにしましょう。物思い、瞑想マインドフルネス、休憩など集中から抜け出す時間を積極的に取ることで、脳を安静にし非集中の脳であるDMNをうまく活かし直観力などの脳を鍛えることが必要です。
    Pillay, Srini M.D. (2017) Tinker Dabble Doodle Try: Unlock the Power of the Unfocused Mind  Penguin Random House
おわりに
  • 理論は不完全であり決して完全にはなり得ません。ゲーデルの「不完全性定理」そしてハイゼンベルクの「不確定性原理」により証明されています。
    ゲーデルの不完全性定理 Gödel’s Incompleteness Theorems は、数学者クルトゲーデル Kurt Gödel が1930年に証明した定理です。ゲーデルは「数学理論は不完全であり決して完全にはなりえません。数学に矛盾がないことは証明できません。」ということを数学的に証明してしまいました。
    ハイゼンベルクの不確定性原理 Uncertainty Principle によると、同時に粒子の位置と運動量(質量×速度)を正確に知ることは原理的にできません。不確定性原理は、1927年にハイゼンベルク Werner Karl Heisenberg が提唱しました。
  • ジョン・ボイドが愛読していた本が「日本の兵法」Japanese Art of Warです。暗黙誘導 implicit communication は禅に起源があります。
    Richards, Chet (2004) Certain To Win: The Strategy Of John Boyd, Applied To Business, Xlibris Corp P59
    Cleary, Thomas F. (2005) Japanese Art of War: Understanding the Culture of Strategy Shambhala Publications
  • ジョン・ボイドはトヨタ生産方式にも注目し、アメリカ軍で行なわれたワークショップでは熱心 に議論しています。
    Richards, Chet (2004) Certain To Win: The Strategy Of John Boyd, Applied To Business, Xlibris, Corp P101
    Boyd, John (2008 published) briefs at USA Air University video
  • 大野耐一氏は、日本の兵法を読んでいたと言われています。
    若山滋(2005)「大野耐一 工人たちの武士道 トヨタ・システムを築いた精神」日本経済新聞社

参考文献


ジョンボイドの全著作リスト
John Boyd’s Papers

ジョン・ボイドの全著作と講演録を調査し参考とさせていただきました。

 ジョンボイドの全著作リスト > 

OODAループの参考文献リスト(ジョンボイド以外)

OODAループに関する120を超える文献を調査し参考とさせていただきました。

 OODAループの参考文献リスト > 

ジョンボイドがOODAループ理論構築で参考にした文献
John Boyd’s Bibliography

ジョン・ボイド自身がOODAループに関する研究をした際に参考にした文献は270を超えます。

 ジョン・ボイドの参考文献リスト > 
ジョン・ボイドの参考文献の出典は以下になります:
Boyd, John Richard (1986) Patterns of Conflict P.187-P.195
Boyd, John Richard (1976) Destruction and Creation P.8-P.9
Richards, Chet (2004) Certain To Win: The Strategy Of John Boyd, Applied To Business, Xlibris
Hammond, Grant T. (2001) The Mind of War : John Boyd and American Security Smithsonian

PDCAサイクルに関する参考文献

PDCAに関するアメリカを中心とした議論の原典を調査し参考とさせていただきました。

 PDCAサイクルの参考文献リスト > 

人工知能 AIに関する参考文献

OODAループと人工知能AIに関して主要な文献を調査し参考とさせていただきました。

 AIに関する参考文献リスト > 

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