「OODAループ」:よくある誤解

OODAループという言葉を聞かれたことのある人は増えてきました。しかし、まだ日本ではほとんどの方が軍事の意思決定法としてOODAをとらえています。

アメリカではビジネススクールでOODAが教えられています。また、軍隊出身のビジネスマンも多いことから多くの企業で実践されています。

日本でも、OODAループは様々な文献や記事などで紹介されはじめています。しかし、表面的な理解によって大きな誤解をされているのが散見されます。

誤解によってOODAの実行に時間を要して効果を享受できないことのないようにしなくてはなりません。


「PDCAは古い、OODAが新しい」という誤解

PDCAは戦後の理論であるのに対して、OODAは有史以来の兵法の集大成です。

PDCAの歴史は、1951年に日本科学技術連盟が提言した統計的品質管理から始まりました。経営全般や教育などに使うようにと言われ始めたのは2000年以降です。

OODAの歴史は、紀元前1600年に起きた「夏」を「殷」が倒した戦い以降の戦史の研究に基づいて1996年にOODAループが発表されました。


「OODAを高速で回せ」という誤解

誤解の一例が、OODAも単純にサイクルを高速で回せばいいという議論です。

PDCAを爆速で回せといった意見に影響されているようです。これではPDCAと変わりません。無駄な動きになりかねません。回すだけで疲れてしまいます。


「情勢判断、方向づけ」という誤解

OODAの二番目のO:Orientは「情勢を判断」するだけではありません。「理解」でも「方向づけ」だけでもありません。情勢判断、方向付けは一部でしかありません。「わかる」ことなのです。


形式主義の固定観念

日本では、ポジティブリスト方式で計画やルールを定め行動を統制する歴史的な文化が今も脈々と続いています。

ネガティブリスト方式で思考の自由度を高めるのがOODAです。これだけはできないという規制です。これ以外は制約がありません。


「OODAにするかどうか」という誤解

人間であれば誰しもが行なっている思考法がOODAです。OODAを使うかどうかという判断はありません。

実際には誰もがOODAのプロセスで考えているのです。ポイントはその各々のOODAのプロセスでどう判断して行ったらいいかということです。


「PDCAをOODAで置き換えろ」という誤解

人間の作用が及ばない生産技術の世界などで自らが行動する場合にはPDCAが有効なこともあります。何れにしても、OODAはPDCAを補完します。

アメリカではPDCAを使わずOODAのみで経営してもいます。

 


如何でしたでしょうか?OODAループの誤解がとけたでしょうか? 誤解についての説明をもっと詳細に知りたい方は、こちらをご覧ください。

 


OODAループに興味を持たれた方へ

OODAループ、PDCAサイクルについての論文を紹介します。

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著者:アイ&カンパニー 入江仁之
脚注:本論文はビジネスにおけるOODAの適用について議論しています。
出典:本論文は2005年以来のOODA実装結果に拠る提言です。参考文献こちらです。
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