「OODAループ」:トヨタのPDCA

PDCAサイクルの代表としてトヨタが紹介されていますが、実態はどうかみていきます。


トヨタのPDCA?

一般にPDCAサイクルはトヨタだと喧伝されています。「トヨタのPDCA」が理想とされているといった論調もあります。

トヨタでは統計的品質統制のQC活動が行われています。PDCAの改善の考え方は現場の改善活動で使われています。トヨタはその生産方式 TPS で有名です。トヨタ生産方式の現場改善の手法としてPDCAは生かされています。

しかしトヨタはISO9001をとっていません。自らが基準や目的を設定しています。PDCAがトヨタ生産方式TPSであるとはいえません。PDCAはトヨタ生産方式の一部でしかありません。PDCAのC「チェック」の検査確認は、トヨタ生産方式では無駄であり無くすべき業務です。PDCAがトヨタ生産方式を代表している訳では無いのです。

トヨタがPDCAで経営しているというのは誤解を生じます。


トヨタのOODA

トヨタの工場の現場では、生産の問題や不具合を見つけたら現場の工員さんが自分の判断で生産ラインを止めます。そして改善をします。現場での異常を感知したらすぐに対処します。計画に従わないで止めるのです。

PDCAを誤解されている他のメーカーの方々が見学されると、現場で止められることが信じられないとおっしゃられます。まさに、トヨタの方々はこれがOODAだといわれています。

まさに、OODAループの、みる・わかる・きめる・うごく・みなおすを実践しています。

PDCAを回すことを強制されていたら、現場は生産計画通りに生産をすることに専念します。計画通りに実行されているかのチェックがされ修正されます。異常が生じても現場で判断できず、対応が後手になります。深刻な場合には現場と経営とが乖離して、現場の状況をみずに計画が先行することになります。

以上の視点から、トヨタの経営の方々は、トヨタの実態はOODAでありOODAを志向しているといわれています。


トヨタウェイ

お客様価値そして基準を自ら設定して、その実現を図っています。モノゴトの真実とその根本原因を現場で観察し見極める現地現物などトヨタ開発方式TDS、トヨタ生産方式TPSからなるトヨタウェイの思想がOODAループそのものです。

OODAループを提唱した米国空軍ジョンボイド自身が、トヨタがビジネスの世界で最も成功しているOODAループを適用している企業であると言っています。

ジョンボイドは広範で深遠な原理であるトヨタウェイ、トヨタ開発方式:TDS、トヨタ生産方式:TPSを研究しました。そして自らが開発したOODAの有効性を検証しています。

トヨタにおいても、イノベーションを続けないと勝ち残れません。各国の環境規制政策に影響を受けるEV(電気自動車)やFCV(燃料電池自動車)開発は、PDCAで成功はありえません。激変の世の中でチャレンジしていかなくてはならないのです。


PDCAとOODAループの実務での適用の仕方と成果について、書籍で、事例を含めて解説しています。

OODAループの組織への適用法を解説した書籍が「「すぐ決まる組織」のつくり方:OODAマネジメント」です。ビジネス適用の実績にもとづく世界初の書籍になります。

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著者:アイ&カンパニー 入江仁之
出典:本論文は2005年以来のOODA実装結果に拠る提言です。参考文献はこちらです。
脚注:本論文はビジネスにおけるPDCAとOODAの適用について議論しています。
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