ゲーデルの不完全性定理

ゲーデルの不完全性定理 Gödel’s Incompleteness Theoremsは、数学者クルトゲーデルKurt Gödelが1930年に証明した定理です。

ゲーデルは「数学理論は不完全であり決して完全にはなりえません。数学に矛盾がないことは証明できません。」ということを数学的に証明してしまいました。


ゲーデルの不完全性定理

ゲーデルの不完全性定理によると、自己完結した論理知識体系で可能な主張を体系内で全て証明することはできません。この定理を以下に説明しましょう。

真理を復唱するAIマシンがあるとします。このAIマシンは、正しい発言すなわち真理を聞いたとき、真理を復唱するシステムです。誤ったことを聞いたときは黙っています。

まず真理を言ったとします。

  • わたし:「1+1=2」
  • 真理AI:「1+1=2」
    これは真理なので復唱できます。

それでは真理ではないことを言ったとします。

  • わたし:「1+1=3」
  • 真理AI:黙っています。
    これは真理ではないので復唱しません。黙っています。

それでは真理を言ったとします。

  • わたし:「わたしは 1+1=3と言えません」
  • 真理AI:「わたしは 1+1=3と言えません」
    これは真理なので復唱できます。

また真理を言ったとします。

  • わたし:「わたしは『 1+1=3と言えません』と2回言えません」
  • 真理AI:「わたしは『 1+1=3と言えません』と2回言えません」
    これは真理なので復唱できます。

それではこのように真理を言ったとします。

  • わたし:「わたしは『 1+1=3と言えません』と2回言えません」
    わたし:「わたしは『 1+1=3と言えません』と2回言えません」
  • 真理AI:システムが論理矛盾で破綻してしまいます。
    真理AI:同じに言うと「 1+1=3と言えません」と2回言える事になり矛盾します。2回言えないと言っているのにも関わらずです。
    真理AI:黙っていると「『 1+1=3と言えません』と2回言えません」という真理が誤っている事になり矛盾します。

不完全性定理の演繹適用

この不完全性定理は数学のみならず一般すべての理論に適用することができると主張するのがジョンボイドです。

つまり、「問題を論理的に突き詰めていっても真理に辿り着けません。現実の理論は不完全です。」

「不完全性定理 」によると、モノゴトのとらえ方に完成はありません。新しい発見があれば引き続き見直し洗練されなければなりません。随時、マーケットなどで新しい発見があったら見直していく必要があります。

モノゴトを捉える能力には限界があると考えて見ていく必要があります。


変動する、不確実、複雑、曖昧な環境への適応

私たちがいる世界は、ますます先行きが予測不能になっています。変動する Volatile、不確実で Uncertain、複雑で Complex、曖昧な Ambiguous、いわゆるVUCAの世の中です。

環境が安定しており将来を予測できると想定できた時代の理論は、これからの世界では使い物になりません。このVUCAの環境を前提に行動するための方法が求められています。


OODA

以上のようにゲーデルの不完全性定理に基づきOODAループ理論が開発されました。

米軍ジョン ボイドにより開発されましたOODAは、ゲーデルの不完全性定理の他に以下の理論に基づいています。
軍事戦略論:
孫子の兵法
宮本武蔵の五輪書
クラウゼヴィッツの戦争論」など
経営理論:
「トヨタウェイ」:トヨタ生産方式、トヨタ開発方式など
数学理論:
「ゲーデルの不完全性定理」など
物理学(熱力学、量子力学):
熱力学第二法則
ハイゼンベルグの不確定性原理」など

OODAループ」の詳細につきましては、こちらを参照してください。

 


著者:アイ&カンパニー 入江仁之
脚注:本論文はフィードバックに基づき随時、更新しております。
脚注:OODAの研修・実装の詳細はこちらを参照してください。
出典:本論文は2005年以来のOODA実装結果に拠る提言です。参考文献こちらです。
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